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ブルセラ病


家畜に多く見られるが人にも感染リスクあり

ブルセラ病は古くから家畜に多く見られる病気として知られてきました。
獣医師にとってはブルセラ病はありふれた病気であり、年間を通じて多くの症例を見ていくことになっています。

しかしありふれているとはいえ危険な病気であるということは間違いなく、群居をする家畜施設においては一匹の罹患が大量感染につながる危険性があります。

主に罹患する動物として挙げられるのがウシや豚、ヤギ、羊、犬といったもので、人間にも感染する例があるということも報告されています。

「ブルセラ病」という名称は病原菌であるブルセラ属菌に由来しており、日本のみならず家畜と人間の生活スペースが近い地域においてはより一層深刻な病気として知られます。

ブルセラ属菌は一種類のみではなくさまざまな菌類が複雑に含まれており、それが治療を困難にさせている原因でもあります。

種類によっては感染経路が異なっていたり、罹患する動物の種類が異なってしまったりするので、治療を行うときにはまず感染したブルセラ属菌がどのような性質を持っているかということから分析をしていかないといけません。

日本において特に注意をしていきたいのが犬への感染です。
実際にペット用犬が感染したという報告が動物病院にされており、特に多くの犬を繁殖させるブリーダーにおいてはブルセラ病対策は必須です。

犬ブルセラ病になったことで起こる最も大きな症状が前兆のない流産です。
妊娠した犬がブルセラ病に罹患してしまうと突然に流産をしてしまうということがわかっており、場合によっては十分な生命力を備えないまま生まれてくる場合もあります。
流産をした胎児が母犬の子宮内でタール状に変質することもあるため、母体の健康のためにもブルセラ病には早めに対策しなくてはいけません。

集団感染を防ぐことが最も重要

日本国内において最も症例が多いのはやはりペット用の犬の感染です。
ブルセラ病に罹患した犬は妊娠中の突然の流産の他、不妊や死産といったことが起こります。
オス犬が発症すると一時的に睾丸が大きく膨れ、その後急激に縮小します。

犬同士のブルセラ病感染は比較的簡単に起こってしまいますので、早期に去勢・避妊の手術をしておくことが勧められます。

これはブルセラ病が子宮から分泌される体液や交尾行動によって感染するためで、特に多くの犬が集まるコロニーやペットホテルで感染が広がる可能性があります。

人間への感染例は多くないもののゼロではなく、罹患をすることで全身の倦怠感や発熱などの風邪によく似た症状が出てきます。

基本的に人間の体で重篤化することはあまりないのですが、男性の場合には泌尿器系に悪影響があり無精子症になってしまうこともあるようです。