1. >
  2. >
  3. ツツガムシ病

ツツガムシ病


東北地方で発生していた風土病

ツツガムシ病とは、ダニの一種である「アカツツガムシ(ケダニ)」が人の体に寄生することによって起こす病気のことです。

ダニ由来の病気というと、せいぜい皮膚炎くらいのものかと思ってしまいそうですが実はこのツツガムシ病は古くから日本各地で猛威を奮ってきた非常に重篤な疾患で、毎年のように死者を出してきたという歴史があります。

ツツガムシについての記録は西暦313年頃から記されており、古代の頃より人類を悩ませてきた病気であるということでよく知られています。

その悪質性より研究が進められ一旦は収束をした時期もあったのですが、その後新種のツツガムシ病が発生したことが判明し新たな感染症として脅威になっています。

まず古い時代より存在していたツツガムシから説明をすると、もともとは山形県~秋田県~新潟県といった日本海側の北日本地域で毎年河川敷に大量発生する風土病でした。

川岸にいるアカツツガムシに吸着をされることで吸血をされるとそこから発症をし、発熱や発疹といった症状が起こります。

ツツガムシに咬まれた跡がくっきり残っているということも多く、罹患をすることで倦怠感や頭痛を感じるようになりリンパ腺が大きく腫れます。

一旦終焉を迎えたのは1950年に入ってからで、国が伝染病予防法を制定したことでツツガムシ病の届け出が受理されるとともに、のちに1999年4月からの感染症法で4類感染症として指定を受けます。

戦後はみるみる患者数が減少していったのですが、それがここ近年になって別種のダニであるタテツツガムシやフトゲツツガムシといったものを媒介する新種となって再び感染者数を増やしています。

「つつがなく」はツツガムシ病にならないように?

ツツガムシ病に関する言説の1つとして、日本語の「つつがなく」はツツガムシ病のことを言っているのではないかという話があります。

手紙の冒頭の挨拶でよく使用される「つつがなく」は「安全に。災害に見舞われることもなく」といった意味となっていますが、これが古くから重大な病気であったツツガムシ病にかからずに過ごしているという意味ではないかとまことしやかに伝えられてきました。

しかし現在では「つつがなく」という言葉は別の言葉がもとになっており、ツツガムシという虫の名前ができたのはその言葉のあとであるということが判明しています。

いずれにしてもツツガムシ病がかつて庶民生活にとって大きな脅威であったということは間違いないでしょう。

新種として登場したツツガムシ病も昔のものと症状はだいたい変わらえず、刺されてから5~14日程度で発症をします。
発症すると39℃を超える高熱が出て全身に発疹が生じます。